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高速バスの叔父と甥 [日記]

数年前の東名高速道路を東京に向かう高速バス車内。私の前の席に2人の男性客が乗りこんできました。見たところ、60代後半と30代前半です。

まもなく2人はおたがいを「おじさん」「スケキヨ(仮名)」と呼びはじめたので、2人の関係が「叔父と甥」らしいと判明しました。

なにやら初めての2人旅らしく、最初からぎこちない雰囲気が漂っています。スケキヨ君のほうはおとなしい性格のようで、おじさんの出方をじっと待つタイプ。

で、おじさんは話好きかもしれないけれど、実直な人タイプ。これは困ったぞ~。

叔父さんはひとり缶ビールをあけてグイッ。重い空気をなんとかしようと、明るく話しかけました。

叔父さん「あ、あの看板! エネオスって○○○と×××が合併してできたんだよな」

とまどう甥。

甥「ああ……イチローが昔、コマーシャル出てたヤツかな……」

ひるまない叔父さん。

叔父さん「あれね、むかしは△△△って言ってねえ、なつかしいなあ……しかし、ガソリン高くて困るよなあ。あれどうなってんだろうねえ」

甥「……うん」

沈黙。さらに沈黙。ああ、ふたりが気になってしかたがない私。叔父さんもっとがんばって。もっとスムーズに会話をしなくては!

まさにストックホルム症候群の心理です。すると、おじさんがふたたびしかけました。




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